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はじめに
こんにちは!今日も元気なぷうちゃんです!
本日のテーマは、”猫の去勢・避妊手術”となっています。
なお、本記事を見てもらいたい方としては、
・猫を初めて飼う方
・猫の去勢・避妊手術に不安を感じている方
・猫の去勢・避妊手術について知識を得たい方
となっております!
動物を飼う上で、”去勢・避妊手術”を一度は耳にしたことがあるでしょう。
私も猫を飼ってすぐにこの手術の存在を知りました。
人間にとっては都合の良い手術になりますが、猫にとっては”子供を作れなくなる”という重要な問題でもあります。
今回はこの去勢・避妊手術がどのようなものなのか、必要性、価格などを詳しく説明していきたいと思います!
猫の去勢手術
猫の去勢・避妊手術とは?
去勢とは文字通り”勢いを去らさせる”という意味で、人や動物の生殖器を切除することを指します。
りん先輩が説明してくれた通り、去勢は動物の生殖器を切除し、生殖活動を行わせないようにする手術です。
また、同様に”避妊”という言葉もあります。
避妊は”妊娠することを避ける”という意味で、人や動物の生殖器を切除することを指します。
つまり、去勢も避妊も”子どもができないようにする”ということになります。
では、”去勢”と”避妊”は何が違うのでしょうか?
それは性別です!
人間も男と女という性別がある通り、猫もオスとメスで分類できます。
去勢はオスの生殖器を切除することを指し、避妊はメスの生殖器を切除することを指します。
では、この去勢・避妊手術をやるのはいつ頃がよいのでしょうか?
猫の去勢・避妊手術は生後6か月頃に行われ、遅くとも生後1年までにするのがよいとされています。
りん先輩が説明してくれた通り、去勢・避妊手術をやる時期が決まっているのには理由があります。
獣医さんによると、生後1年を過ぎてしまった場合、去勢・避妊による効果が少なくなってしまうそうです。
生後1年までは猫が最も可愛い時期でもあり、この時期を見逃してしまう飼い主さんも少なくありません。
ですので、もし去勢・避妊手術を少しでも考えている方は、初めの予防接種の際に相談しておくことをおすすめします!
オス猫の去勢手術
オス猫の去勢手術は、陰嚢(いんのう)を切開してから睾丸(こうがん)だけを切除します。
この睾丸と呼ばれる器官では、精液が作られ、蓄えられる場所になっています。
ですので、この睾丸を摘出することで、オス猫から生殖機能を失わせることができます。
また、オス猫の場合は睾丸を切除するだけですので、そこまで時間はかかりません。
一般的に、朝(午前9時から10時頃)に動物病院へ預け、手術は10分程度で終了し、夕方には引き渡すことができます。
ですので、オス猫の去勢手術は”日帰りで終わる”と考えて大丈夫です。
術後はなるべく安静にさせることを言われますが、特に内服薬・塗り薬などは処方されません。
また、費用もけがや病気の手術に比べて安く済みます。
一般的なけがや病気の治療費用が10~30万円であるのに対し、オス猫の去勢手術費用は1~1万5千円程度で済みます。
入院の必要もなく、費用もそこまで高くないので、固く気構えずに手術を受けられます!
メス猫の避妊手術
メス猫の避妊手術は、腹部を切開してから卵巣と子宮を切除します。
メス猫の場合、2つの生殖器を同時に切除することになります。
また、腹部を切開することから、オス猫に比べて費用も手術時間もかかります。
一般的に、朝(午前9時から10時頃)動物病院へ預け、手術は30~40分程度で終了し、1泊動物病院で入院することが多いです。
抜糸は術後1週間程度に行い、それまでは外に出たり、激しい動きを控えるように言われます。
オス猫と同様、内服薬や塗り薬は処方されませんが、病院によってはエリザベススカラーを付ける場合もあります。
費用は一般的にオス猫よりも少し高くなり、2~4万円程度になります。
猫の避妊手術は去勢手術に比べ、猫への負担も大きくなるため、飼い主さんの監視が必要不可欠になります。
猫の去勢・避妊手術はやるべきか?
猫の去勢・避妊手術のメリット
猫の去勢・避妊手術をするメリットはかなりあります!
- 乳腺腫瘍ができることを防ぐ
- 性器における病気にかかりにくくなる
- 猫エイズなどの性交渉を伴う感染症にかかりにくくなる
- 望まない妊娠を避けることができる
- 発情することによる飼い主さんの悩みを軽減できる
- 発情に伴う猫自身へのストレスを解消することができる
去勢・避妊手術にはこんなにもたくさんのメリットがあり、もちろんこれ以外にもたくさんあります。
今回はこれらの代表的なメリットをもう少し詳しく見ていきましょう!
猫の病気を予防できる
項目の①~③は、手術をすることで猫がかかりそうな病気を予防できるというメリットです。
①の”乳腺腫瘍”とは、いわゆる”乳がん”と呼ばれるもので、人間だけでなく猫にもあります。
この乳腺腫瘍は犬に発症例が多いですが、猫にも存在します。
また、乳がんと聞くと女性・メスがなる病気と考えられがちですが、男性・オスもなる可能性がある病気です。
もちろん、女性・メスに比べると発症確率は低いですが、男性・オスにおける発症の可能性が0%ではないということを覚えておきましょう!
猫の乳がんにおける調査で、去勢・避妊手術を受けていない猫は手術を受けた猫に比べ、数倍程度の発症率であったことがわかっています。
②の”性器における病気”には多くの病気がありますが、特にメスの病気が多いです。
”子宮内膜炎”や”子宮蓄膿症”といったように、子宮は病気になりやすい器官でもあります。
では、子宮内膜炎と子宮蓄膿症とはどういう病気なのでしょうか?
どちらも子宮における病気であり、子宮内膜炎は子宮の中に細菌が侵入し、炎症を起こす病気です。
子宮蓄膿症は子宮内膜炎の過程で子宮の中に膿が溜まり、発熱・嘔吐を伴う病気です。
ひどくなると腹膜炎を起こし死に至ることもあります。
避妊手術をすると、これらの性器における病気のリスクを格段に低くすることができます。
③の”性交渉を伴う感染症”の代表例に猫エイズがあります。
猫エイズの感染経路には2種類あり、必ずしも性交渉による感染だけではありませんが、性交渉によって後天的に発症してしまう病気の1つです。
去勢・避妊は手術で性器を切除するので、これらの感染症になることを未然に防ぐことができます。
望まない妊娠を避けることができる
みなさんは一年間にどのくらいの猫が殺処分されているかご存知でしょうか?
これは年度によって変動しますが、おおよそ年間6~7万頭が殺処分されると言われています。
猫好きにとってはかなりショックな事実ですよね(泣)
ですが、これが現実であり、犬も含めると年間8万頭の殺処分が行われていることになります。
すぐにでも解決したいこの問題ですが、あまりに規模が大きすぎて解決するには時間がかかるでしょう。
では、飼い主にできることは何かあるのでしょうか?
それは”去勢・避妊手術”です!
猫は発情期に交尾をすると、ほぼ100%の確率で妊娠します。
一度の妊娠で生まれる猫の数は平均3~5匹です。
もし、生んだ猫と共に赤ちゃん猫もすべて飼うことができるのならば問題ないでしょう。
しかし、現実的にはうまくいかず、捨ててしまったりといった事例も少なくありません。
また、家の外で生んでしまった場合、飼い主さんが気づく前に保健所の人が連れて行ってしまうこともあります。
そうなった場合、不幸にも殺処分になってしまう可能性が高いです。
去勢・避妊をしていれば、このような悲しい事例も起こらなくなりますし、何よりも殺処分の数を減らすことができます。
飼い主および猫自身のストレスを軽減できる
項目⑤の”発情することによる飼い主さんの悩み”は、主にスプレー行為(尿マーキング)や大声で鳴くといったことが挙げられます。
スプレー行為は、発情期のオスに見られる行為で、自分の縄張りを示すために家中の至るところに尿をかけます。
「たかが尿でしょ~そのぐらい片付けて我慢するよ!」という方もいるでしょう!
しかし、発情期のオス猫の尿は非常に強烈な臭いを伴い、家中がその臭いだらけになってしまうので、到底我慢できるものではありません。
また、猫は発情期になると大声で鳴きます。
この鳴き声は、いつもの「にゃ~にゃ~」という猫らしい鳴き声ではなく、「ア゛ァ゛~オン」という声がかすれたような鳴き声です。
我慢できない声というわけではありませんが、近所迷惑になってしまったり、眠れなくなるなどのストレスになることもあるので、去勢・避妊をする方も少なくありません。
また、去勢・避妊をしない猫は”発情を何に向けて発したらいいのか”というストレスを感じながら生活することになります。
その結果、大きな声で鳴き出したり、家中のドアやふすまをボロボロにしてしまいます。
飼い主さんが「赤ちゃんができると困るから外に出さない」や「去勢・避妊をしていないから外に出さない」という判断をするのは賢明であると思います。
しかし、猫自身は自分の性的ストレスの開放ができず、かなりのストレスを溜めることになります。
去勢・避妊手術はこのような”両者のストレス”を軽減できる手段ということを覚えておきましょう!
猫の去勢・避妊手術のデメリット
猫の去勢・避妊には多くのメリットがあることを知っていただきました。
メリットがあるということは、当然デメリットもあります。
しかし、猫の去勢・避妊に関してはデメリットがあまりないというのが特徴です。
- 子供ができなくなる
- 性格が変わる可能性がある
- 太りやすくなる
- 麻酔のリスクがある
以上、4つが去勢・避妊におけるデメリットです。
①の”子供ができなくなる”は言うまでもありませんが、去勢・避妊をすれば子供が欲しいと思っても作ることができなくなります。
②と③の”性格が変わる”や”太りやすくなる”は、術後の性格がおとなしくなったり、食欲が増えることを指します。
原因はいまだ解明されていませんが、おそらく性ホルモンバランスが関係しているとことがわかっているそうです。
④の”麻酔のリスク”は、手術における全身麻酔の死亡リスクを指します。
猫の去勢・避妊手術は全身麻酔をしてから行うため、このリスクを避けて通ることはできません。
全身麻酔で死亡する確率は0.1%程度ではありますが、万が一のことを考えると手術にためらいの気持ちが出るのは当然のことですよね。
去勢・避妊手術に関する管理人の見解
人間には”三大欲求”があると言われますよね!
この欲求は人間だけでなく、猫にもあります。
三大欲求を構成する”食欲”・”睡眠欲”・”性欲”は人間や動物が生活する上で欲する本能的なものです。
この3つの要素には説があり、「性欲→排泄欲」の”排泄説”や「睡眠欲→集団欲」の”集団欲説”があります。
ですので、3つの構成要素は定かというわけではありません。
しかし、私たちが生活する上で、食欲・睡眠欲・性欲は身近に重要と感じるものです。
特に食欲と睡眠欲がなければ、生きていくことも困難になってしまいます。
また、性欲は無いと生きていけないというわけではありませんが、子孫を残せなくなることから、生態系において非常に重要な欲求と言えます。
去勢・避妊手術は人間がこの重要な欲求の1つを都合よく取ってしまうことです。
これらのことを考えると、去勢・避妊手術はするべきでない行為のように思えます。
実際に、以前の私は去勢・避妊手術には反対の意見を持っていました。
ですので、りん先輩の時は去勢手術をしなかったのです。
ですが、りん先輩が猫エイズになり、苦しむ姿を見るうちに去勢・避妊手術がどれほど重要なものかを知るようになりました。
また、毎日のように尊い命が人間の都合で殺されてしまっているという事実(殺処分)を目の当たりにした時、私は去勢・避妊手術は”愛があるからこそするべき使命”と感じました。
去勢・避妊手術に対して、「かわいそう」や「動物虐待」と感じるのは人それぞれです。
しかし、自分の飼っている猫の事だけでなく、世界の猫事情も視野に入れてみると去勢・避妊手術の見え方が変わってくると私は考えています。
まとめ
猫の去勢・避妊手術を少しでもお分かりいただけたでしょうか?
難しい問題だからこそ、ネット上にはたくさんの意見が飛び交っています。
しかし、最終的な判断をするのは飼い主さん本人であり、獣医さんであっても勝手に手術をすることはできません。
仮に去勢・避妊手術をしなくても、そこに飼い主さんなりの愛があるならば問題ないと私は思います。
もし、もっと「第三者の意見を聞きたい」・「猫の去勢手術をした人からの意見を聞きたい!」と思っている方がいましたら、お気軽に相談してくださいね!
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